生命保険に関する知識は「ほとんどない」の実態
生命保険文化センターの「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」による生命保険に関する知識の調査項目が、保険募集する際の参考になりそうなので、ご紹介したいと思います。
生命保険や個人年金保険に関する知識について、「ほとんどない」 68.6%
生命保険や個人年金保険に関する知識全般についてA,Bどちらの考え方に近いかの質問について。
A:生命保険や個人年金保険について十分に知識があると思う
B:生命保険や個人年金保険についてほとんど知識がないと思う
その結果、『十分に知識がある』(「Aに近い」と「どちらかといえばAに近い」の合計)が29.9%、『ほとんど知識がない』(「Bに近い」と「どちらかといえばBに近い」の合計)が68.6%となっています。
生命保険文化センターの「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」より
「必要な保障が分からない」 39.5%
生命保険や個人年金保険に加入する場合に必要と考えられる知識の中で、不足していると思われるものを尋ねたところ、「どういった保障が必要なのか」が39.5%と最も多く、次いで「生命保険や個人年金保険の仕組み」35.1%、「保障がいつまで必要なのか」26.7%、「加入金額がどのくらい必要なのか」26.5%の順となっています。
○不足している生命保険知識(複数回可)
生命保険文化センターの「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」より
上記2つのデータを見ても分かるとおり、保険の知識は持ち合わせていない人がほとんどという事になります。保険についてはよく分からないが、保険ショップや保険の営業に勧められたプランで良いと思ったから、何となく保険に入っている、といったところでしょうか。
何となく入った保険というのは、その時は、納得したつもりでいるものの、知識がなく商品の良さも知らずに購入したものなので、購入満足度は低い状態といえます。いわば「衝動買いに近い状態」です。
このように購入した商品というのは、後々の「見直し」の対象になりかねません。車を購入する際に何も知らないで購入する方はいないと思います。「この車にはどんな機能があるのか」「どういった生活ができるのか」「燃費はどうか」などある程度、商品について知った上で購入しているのではないでしょうか?
商品についての特徴や機能を知っていただき、納得した上で購入していただかないと、商品の良さも分からないままでいるので、安さやタイミングなどで、「やっぱり変えよう」となりかねません。
そこで、すぐに改善できることとして、以下のことを考えてみました。
統計データからの気付き
◎パンフレットでニーズ喚起を訴求することと同時に、保険の基礎知識、豆知識的な要素を盛り込む必要がある。
◎対面で接客している場合は、加入を検討している保険について、基礎的なことをレクチャーするフェーズが必要である。
◎商品パンフレットとは別に、例えば、「年金について」の最低限知っておくべき知識やQ&Aなどを掲載したパンフレットやWEBページを用意する。